あと189日!
次の戦いは、もう始まっている!
2025年8月31日、令和7年度 上期 電験3種の筆記試験が行われました。
受験された皆様、お疲れさまでした。
コンピュータで受験するCBT方式が導入されてから、過去問の使いまわしの傾向があり、令和5年度 下期には過去問からの出題率100%となっていました。
しかし、令和6年度 上期になってから、過去問がそのまま出題されることは少なくなり、選択肢の変更や類題への対処能力が必要になりました。
今回行われた令和7年度 下期試験についても、これまでの傾向通りとなりました。
結果として、過去問を中心であることに変わりはありませんが、過去問を暗記するだけでは難しい状況であり、試験は難化しています。
●電験3種は60点で合格できる!
電験3種で60点を取るための公式集があります。
過去問を分析し、頻繁に出るとこだけを収録。
要領よく、短期合格を目指しましょう!
著者:電験合格プロジェクト
内容:電験3種の重要公式と要点
4科目対応 理論 電力 機械 法規
令和7年度 上期試験の合格率
合格基準は、発表され次第追記します。
電験3種 過去問使いまわし状況の比較と推移
表の中の%値は、「完全一致」→「選択肢変更」→「類題」の順に、完全に対策した場合の正答率を示します。
黄色で塗りつぶしているのは、合格に必要な60%を超える対策ラインです。
試験科目 | 理論 | 電力 | 機械 | 法規 | |
完全一致 | R6 上期 | 61.1% | 47.1% | 44.4% | 23.1% |
R6 下期 | 44.4% | 29.4% | 22.2% | 30.8% | |
R7 上期 | 16.7% | 5.88% | 16.7% | 84.6% | |
選択肢変更 | R6 上期 | 66.7% | 58.8% | 83.3% | 76.9% |
R6 下期 | 72.2% | 58.8% | 61.1% | 84.6% | |
R7 上期 | 55.6% | 58.8% | 55.6% | 84.6% | |
類題 | R6 上期 | 88.9% | 70.6% | 94.4% | 92.3% |
R6 下期 | 88.9% | 70.6% | 83.3% | 92.3% | |
R7 上期 | 94.4% | 94.1% | 72.2% | 92.3% |
過去問の使いまわし傾向は変化なし。
冒頭でも紹介した通り、令和7年度 上期試験では、類題や、選択肢の変更を行った問題が増加しました。
しかし、選択肢変更までの対応では、ギリギリ合格点に届かない科目が増加しています。(特に、理論と機械)
唯一易化しているのは法規ですが、過去の出題状況、過去問の使いまわし状況を考えれば、類題対応力は欲しいところ。
すなわち、どの科目についても、類題まで対応できる力が必要になったので、電験3種は明らかに難化してます。
引き続き似た問題が出題される傾向はありますが、自力で問題を解けるようにする対策は必須です。
R7年 上期 理論の過去問出題状況
過去問比率は、完全一致で16.7%、選択肢の変更を含めると55.6%、類題を含めば94.4%となります。
選択肢変更に対応できればギリギリ合格できるか否かのライン。
確実な合格には、類題までの完全な対応が必須です。
令和6年度 下期 理論 | 過去問での出題年度 ※印は選択肢の変更があった問題を示す。 |
問1 | 平成10年度 問6(類題) |
問2 | 令和3年度 問2(類題) |
問3 | 平成20年度 問4 |
問4 | 平成19年度 問1(※) |
問5 | 平成19年度 問7(※) |
問6 | 平成22年度 問6(類題) |
問7 | 平成8年度 問5(※) |
問8 | 平成21年度 問9(※) |
問9 | 平成23年度 問8(類題) |
問10 | 令和6年度 上期 問10 |
問11 | 令和5年度 上期 問11(類題) 平成22年度 問11(類題) |
問12 | 平成18年度 問12(※) |
問13 | 平成9年度 問13 |
問14 | 平成11年度 問1(※) |
問15 | 平成24年度 問16(※) |
問16 | 新規問題 |
問17 | 平成20年度 問17(類題) |
問18 | 平成30年度 問16(類題) |
R6年 下期 電力の過去問出題状況
過去問比率は、完全一致で5.88%、選択肢の変更を含めると58.8%、類題を含めると94.1%となります。
電力では、完全に同じ問題が使いまわされる状況は少なくなっています。
令和6年度 下期 電力 | 過去問での出題年度 ※印は選択肢の変更があった問題を示す。 |
問1 | 平成27年度 問1(※) |
問2 | 新規問題 |
問3 | 新規問題 |
問4 | 平成28年度 問4 |
問5 | 平成21年度 問5(類題) |
問6 | 令和元年度 問6(※) |
問7 | 平成27年度 問5(※) |
問8 | 令和元年度 問9(※) |
問9 | 平成18年度 問6(※) |
問10 | 平成30年度 問11(類題) |
問11 | 平成15年度 問13(※) |
問12 | 新規問題 |
問13 | 平成8年度 問9(※) |
問14 | 令和4年度 上期 問14(類題) 平成26年度 問14(類題) 平成19年度 問14(類題) |
問15 | 新規問題 |
問16 | 平成23年度 問16(類題) |
問17 | 平成24年度 問17(※) |
R6年 下期 機械の過去問出題状況
過去問比率は、完全一致で16.7%、選択肢の変更を含めると55.6%、類題を含めると72.2%となります。
機械は明らかに難化しています。
類題まで対応しても80点に届きません。
合格点の60点までに余裕がないので、ミスなく解答する必要があります。
令和6年度 下期 機械 | 過去問での出題年度 ※印は選択肢の変更があった問題を示す。 |
問1 | 平成25年度 問1 |
問2 | 令和5年度 上期 問2(※) 平成29年度 問1(※) |
問3 | 平成26年度 問4(類題) |
問4 | 新規問題 |
問5 | 平成8年度 問3 |
問6 | 新規問題 |
問7 | 新規問題 |
問8 | 平成24年度 問9(※) |
問9 | 平成11年度 問12(類題) |
問10 | 平成27年度 問10(※) |
問11 | 新規問題 |
問12 | 平成11年度 問13(※) |
問13 | 平成15年度 問13(※) |
問14 | 令和6年度 下期 問14 平成25年度 問14 |
問15 | 平成17年度 問15(※) |
問16 | 平成26年度 問14(※) |
問17 | 新規問題 |
問18 | 令和4年度 上期 問15(類題) |
R6年 下期 法規の過去問出題状況
過去問比率は、完全一致で84.6%、選択肢の変更を含めると84.6%、類題を含めると92.3%となります。
法規については、今回の試験では、過去問丸暗記でも合格できます。
令和6年度 下期 法規 | 過去問での出題年度 ※印は選択肢の変更があった問題を示す。 |
問1 | 令和4年度 問9 |
問2 | 平成9年度 問8(類題) |
問3 | 平成13年度 問2 |
問4 | 平成25年度 問5 |
問5 | 平成24年度 問4 |
問6 | 平成16年度 問9 |
問7 | 平成30年度 問9 |
問8 | 令和元年度 問5 |
問9 | 令和4年度 下期 問7 |
問10 | 新規問題 |
問11 | 令和6年度 下期 問11 平成15年度 問13 |
問12 | 平成18年度 問13 |
問13 | 平成25年度 問12 |
若干難化傾向にある
令和5年度 下期以降は、電験3種では過去問の使いまわしが多発しています。
特に、令和5年度 下期においては、過去問からのそのままの出題が100%であり、合格率が大幅に上昇しました。
(電験3種が易化したといわれだしたのも、令和5年度 下期試験から。)
そこから試験を重ねるごとに、過去問がそのまま出題されることは減り、新規問題や選択肢の順番違いなどが出題されるようになり、丸暗記では対応できない試験になりました。
結局は、電験3種の合格に近道はありません。
試験は難化していますが、正しい勉強法、コツコツ学習する必要があります。
当サイトでは、電験3種の勉強法や、文系・初学者の方向けの合格マニュアルを公開しています。
こちらもご覧ください。
それでもなお、電験3種は過去問の周回が最適!
電験3種での過去問尾使いまわしは減少傾向にあります。
しかし、それでも教材としての過去問対策の価値はあります。
まずは、最新10回分の周回を頑張ってください。
特に初学者の方は、こちらのような丁寧な過去問解説が最適です。
過去問解説に加え、基礎知識が要点としてまとまっています。
過去問が解けないという方は、この参考書がおススメです。
\文系・初学者に寄り添った、理論!/
著者:電験合格プロジェクト
内容:初学者から分かりやすい電験3種 理論の過去問解説
使いやすい完全見開き構成
最新10回分を収録
さらに余力があれば、平成7年度までの問題を全て対策すれば、電験3種の合格も見えてくるでしょう。
参考に、対策するべき問題数は、以下の通りです。
理論 | 電力 | 機械 | 法規 | |
対策範囲 | 平成7年度~令和7年度 上期 | |||
試験回数 | 33回分 | |||
出題数 (1年度あたり) |
18問 | 17問 | 18問 | 13問 |
対策すべき問題数 | 612問 | 578問 | 612問 | 442問 |
合計 | 2244問 |
※記事投稿日時点の情報です。
「要領の良さ」も大切
とはいえ、合計2,244問を全て理解するのも、なかなか大変です。
そこで、考え方を変えてみましょう。
電験3種は60点で合格です。
なので、試験のルール上は、60点を取れるだけの対策をすればOK。
頻出テーマに絞った重要公式集もあるので、こちらも活用していきましょう!
電験3種の突破には、要領の良さ、も必須条件です。
著者:電験合格プロジェクト
内容:電験3種の重要公式と要点
4科目対応 理論 電力 機械 法規
まとめ
ここまで、令和7年度 上期 電験3種 筆記試験の過去問の使いまわし状況についてまとめました。
難化してきたとはいえ、電験3種において過去問の使いまわし状況はまだあり、合格者はかなり増加しています。
要領の良さも併せながら、電験3種突破を目指して頑張っていきましょう!